こんにちは。個人事業主の「Sバード」です。
フリーランス・個人事業主として活動し始める際、経理や確定申告について悩むことがあると思います。
- 経理のことなんて、全然わからない!
- 簿記や確定申告ができる自信がない。
- 周りに頼れる人がいない。
- etc…
私も開業当初は、経理の知識がゼロでした。頼れる人もいなく、「帳簿づけに確定申告……。一体どうすればいいの?」と、途方に暮れていました。
ところが、思い切って「会計ソフト」を導入した結果

と実感しています。
この記事では
を、厳選紹介しています。
1.クラウド会計ソフトをお薦めする理由
1-1.クラウド会計ソフトの特徴
今主流の「クラウド会計ソフト」には
- インストール不要(オンラインで使える)
- 常に最新バージョン(税制の改正に即対応)
- PCが壊れてもデータが消えない
- PC買替時のデータ移行作業が不要
- 銀行口座から自動でデータを取り込める
など、従来型の会計ソフトにはない便利さがあります。

通信内容や保存データのセキュリティーには、金融機関と同レベルの暗号化方式が採用されています。また、クラウド上のデータは、CSV形式やPDF形式でダウンロードできるため、いつでも手元にデータを保管できます。
- 煩わしい作業を減らしたい。
- 経理に時間を取られたくない。
- 本来の仕事に集中したい。
と願うフリーランス・個人事業主にとって、クラウド会計ソフトは強い味方となります。
1-2.2大クラウド会計ソフト
クラウド会計ソフトはいくつかありますが、この記事では、初心者でも安心して使える
の「2大クラウド会計ソフト」に絞って紹介していきます。
2.基本機能(比較)
「2大クラウド会計ソフト」のどちらも、日々の会計から確定申告まで、フリーランス・個人事業主の経理に必要な機能は、すべて揃っています。
機能 | マネーフォワード | freee(フリー) |
①使えるOS | Windows/Mac/iOS/Android | Windows/Mac/iOS/Android |
②他社ソフトからの乗換え | ○ | ○ |
③取引明細の自動取得 | ○ (銀行3011社/カード415社) | ○ (銀行3263社/カード138社) |
④確定申告書の自動作成 | ○ | ○ |
⑤書類作成・人事労務 |
| 取引書類の作成 |
⑥レポートの出力 | ○ | ○ |
⑦サポート |
|
|
各機能の詳細を、一つずつ解説していきます。
【基本機能 1】使えるOS
2社とも、Windows・Macの両方で操作でき、iOS版・Android版の専用アプリが使えます。
【基本機能 2】他社ソフトからの乗換え
他社ソフトで使っていたデータをインポートすることによって、乗換えができます。
マネーフォワードのインポート画面

freee(フリー)のインポート画面

【基本機能 3】取引明細の自動取得
銀行やクレジットカードと連携することによって、取引明細を自動取得できます。データの入力の手間が省けるため、会計業務がラクになります。
マネーフォワードの自動取得
銀行3011社、クレジットカード415社と連携。このほかにも、電子マネーや通販各社とも連携しています。


freee(フリー)の自動取得
銀行3263社、クレジットカード138社と連携。マネーフォワードと同様、電子マネーや通販各社とも連携しています。


【基本機能 4】確定申告書の自動作成
複雑で面倒な「確定申告書の作成」は、会計ソフトが代行してくれます。
マネーフォワードの自動作成
作成画面には、確定申告書の実物と同じ記入項目がズラーっと表示されます。

実物の用紙に記入する感覚で、確定申告書を作成できます。
freeeの入力画面に比べると複雑ですが、一項目ずつ着実に入力していけば、初心者でも問題なく申告書を作成できます。
freee(フリー)の自動作成
作成画面は、簡単な質問形式です。

「会社から給与を受け取りましたか?」「株式の取引はありますか?」などのシンプルな質問に答えるだけで、簡単に申告書を作成できます。
国税庁のe-taxには、「ソフトウェア版(Windowsでのみ動作)」「Web版(Windows・Macの両方で動作)の2種類があります。マネーフォワードはソフトウェア版にしか対応していませんが、freeeは両方に対応しています。
【基本機能 5】書類作成・人事労務
取引書類の作成や給与計算など、会計ソフト以外の機能について比較します。
マネーフォワードのツール
- クラウド請求書
- クラウド給与
- クラウドマイナンバー
などのツールが、個人事業主のプランで使えます。

①では、「見積書」「納品書」「請求書」「領収書」をプレビュー画面から作成でき、さらに、面倒な郵送作業もクリック一つで代行してくれます。
②では、「従業員の給与計算」「Web給与明細の発行」「年末調整」など、給与支払に必要な業務すべてを自動で行えます。
③では、情報漏洩が許されない「従業員のマイナンバー」を、金融機関並みのセキュリティーで厳重に管理してくれます。
freee(フリー)のツール
「見積書」「納品書」「請求書」「発注書」をプレビュー画面から作成でき、(マネーフォワードと同様)クリック一つで郵送を代行してくれます。

給与計算やマイナンバー管理の機能は、個人事業主向けプランでは提供していません。これらの機能を利用するには、「人事労務 freee」という別のサービス(有料)に登録する必要があります。
【基本機能 6】レポートの出力
事業を営むうえで、キャッシュフロー(お金の動き)を把握することは重要です。2社とも、キャッシュフローレポートを自動で出力できます。
マネーフォワードのレポート
- キャッシュフローレポート
- 収益レポート
- 費用レポート
- 得意先レポート
- 仕入先レポート
などを出力できます。

freee(フリー)のレポート
- キャッシュフローレポート
- 収益レポート
- 費用レポート
- 損益レポート
- クロス集計表
などを出力できます。

【基本機能 7】サポート
マネーフォワードのサポート
メール、チャット、電話でのサポートに対応。(電話のサポートは「パーソナルプラス」のみ)

ヘルプページが充実しているため、大半の疑問はそちらで解決できるでしょう。
freee(フリー)のサポート
メール、チャット、電話でのサポートに対応。(電話のサポートは「プレミアム」のみ)

マネーフォワードと同様、ヘルプページが充実しています。
3.料金(比較)
2社ともお試し用の「無料プラン」があるため、最初は無料で使いながら比較するといいでしょう。しかし、無料プランは機能に制限があり、使い物になりません。
お試し後は、必要な機能をストレスなく使える「有料プラン」に移行しましょう。
マネーフォワードの料金
マネーフォワードの個人事業主向けプランには、3つのメニューがあります。
パーソナルミニ | パーソナル | パーソナルプラス | ||
料金(税抜) |
|
| 年額プランのみ:35,760 円 (月額換算 2,980 円) | |
取引明細の自動取得 | ○ | |||
確定申告書の自動作成 | ○ | |||
書類作成・人事労務 |
|
| ||
レポートの出力 | △ (キャッシュフローレポートのみ可) | ○ | ||
サポート | × | 電話 |
「パーソナルミニ」は、副業で確定申告をする人向けのプラン。請求書の作成業務およびレポートの出力に、一部機能制限があります。
「パーソナル」は、機能に制限がなく、すべての機能が使えます。「パーソナルプラス」では、さらに電話サポートが付いてきます。

freee(フリー)の料金
freeeの個人事業主向けプランにも、3つのメニューがあります。
スターター | スタンダード | プレミアム | |
料金(税抜) |
|
| 年額プランのみ:39,800 円 (月額換算 3,316 円) |
取引明細の自動取得 | ○ | ||
確定申告書の自動作成 | ○ | ||
書類作成・人事労務 | 取引書類の作成 | ||
レポートの出力 | × | ○ | |
サポート |
|
|
|
「スターター」は、一部の機能(領収書画像の読み込み、レポートの出力、消費税の申告など)に制限がありますが、確定申告に必要な機能はすべて使えます。
「スタンダード」は、機能に制限がなく、すべての機能が使えます。「プレミアム」では、さらに電話サポートが付いてきます。
4.仕訳登録の操作性(比較)
仕訳登録とは
- ○月○日、サーバー代が引き落とされた。
- ○月○日、顧客から入金があった。
などの入出金を一つずつ登録していく作業です。
会計業務のほとんどは、この仕訳登録です。そのため、仕訳登録の操作性が、会計ソフト選びの重要なポイントになります。
2社とも、以下の3つの方式で、仕訳登録ができます。
A.かんたん登録
マネーフォワードのかんたん登録
取引の内容と日付を選択し、金額を入力すれば、簡単に仕訳登録ができます。

freee(フリー)のかんたん登録
項目を選択して金額を入力すれば、仕訳登録が完了します。マネーフォワードよりも画面がシンプルなので、初心者でも迷わず登録できます。

B.振替伝票登録
日付 | 借方 | 貸方 |
7/15 | 消耗品費 1080円 | 普通預金 1080円 |
というふうに、簿記と同じ方式で、仕訳登録ができます。(経理の経験者向け)
マネーフォワードの振替伝票画面

freee(フリー)の振替伝票画面

C.自動登録
マネーフォワードの自動登録
頻繁に発生する取引に対して、システムが自動で科目を推測してくれます。科目選択の手間が省けるため、登録ボタンを押すだけで仕訳登録ができます。

freee(フリー)の自動登録
自動で科目を推測してくれるところはマネーフォワードと同じですが、freeeではさらに登録まで自動で行ってくれます。

毎月発生する経費の引落しなど、取引内容が毎回同じであれば、完全自動で仕訳登録ができます。
5.クラウド会計ソフトの比較まとめ
マネーフォワードも freee
も、経理の効率化を図れる優秀な会計ソフトです。あなたのスタイルに合った方を選びましょう。
マネーフォワードがオススメの人
- 簿記の知識がある。(または、使いながら簿記を覚えたい)
- 給与計算ソフトも一緒に使いたい。
- 経理専門のスタッフがいる。
私は簿記の知識がない状態でマネーフォワードを使い始めたましたが、日々の会計から確定申告まで、問題なくできています。(数年経った今では、簿記の知識が身につきました)

\ 経理も給与計算もこれ一本 /
freee(フリー)がオススメの人
- 簿記がわからない。
- 会計ソフトだけをシンプルに使いたい。
- 経理を自動化したい。
「もっとも簡単な会計ソフト」を目指すfreeeは、画面設計がシンプルなので、初心者でも迷わず直感的に操作できます。

\ 一番シンプルな会計ソフト /
6.さいごに
フリーランス・個人事業主の会計ソフトは、今回紹介した2つのどちらかを選べば、間違いありません。
面倒な経理作業は会計ソフトに任せ、あなたの本来の仕事に集中しましょう!