こんにちは。個人事業主の「Sバード」です。
「屋号って、どうやって決めればいいの?」

この記事では
- 屋号の決め方(3つのケース別)
- 屋号を決める際の注意点
を、私の実体験やアイデアを交えながら、わかりやすく解説しています。
「屋号のアイデアが全然浮かばない!」という人も、この記事で紹介するポイントを押さえれば、アイデアが大きく膨らみますよ。
1.屋号とは?
屋号とは
です。
- 芸能人には「芸名」が、
- 大相撲力士には「四股名」が、
- ホストやキャバクラ嬢には「源氏名」が
あるように、個人で事業を営む際にも、あなたの本名とは別の名前を付けることができます。
と思っていいでしょう。

屋号は必須ではありません。屋号を付けるか付けないかは、個人事業主の自由です。
という人もいれば、
という人もいます。
2.屋号の決め方(3ケース別)
【ケース 1】○○業一本でやっていく
- プログラマー
- Webデザイナー
- イラストレーター
- カメラマン
- Webライター
- 翻訳家
- 税理士
- 公認会計士
- 弁護士
- コンサルタント
など、
と決めている場合は、その職種を連想させる屋号を作ることをお薦めします。
- ○○スタジオ
- ○○工房
- アトリエ○○
- ○○職人
- ○○デザイン
- ○○商店
- ○○本舗
- ○○堂
- ○○舎
- ○○協会
- ○○研究所
- ○○ラボ
- ○○ナビ
- ○○ハウス
- チーム○○
- オフィス○○
- ○○事務所
- ○○企画
- ○○計画
- ○○制作
- ○○プロジェクト
- ○○システム
- ○○家
- ○○屋
- ○○隊
- ○○ライフ
- ○○スタイル
- など
上のアイデアを基にし、○○の部分に「職種名」を入れて屋号を作るといいでしょう。
【職種を連想させる屋号の例(Sバード試作)】
- 波乗りソフトウェア工房
- 佐貫将太WEBデザインラボ
- イラスト制作デジタル匠堂
- スラスラ翻訳研究所
- 佐貫将太税理士事務所
- 弁護士事務所フリーダム
- 街の便利屋スッキリ隊
- 癒しカフェまったりほっこり舎

開業当初の私は、「人物カメラマン」一本でやっていこうと決めていました。
そのため、
というストレートな屋号を付けていました。(現在は複数の事業を営んでいるため、別の屋号に変更)
【ケース 2】複数の事業を展開する
- 複数の事業(ブランド)を展開したい。
- 今は○○業一本だが、他の事業も行う予定。
という人には、職種を限定しない屋号を作ることをお薦めします。
法人の例ですが、ファミレスで有名な「すかいらーくグループ」は、1つの屋号(法人の場合は商号)で複数のブランドを展開しています。
屋号(商号) | 株式会社すかいらーくホールディングス |
展開するブランド |
|
個人事業主が税務署に申告できる屋号は、1つだけです。しかし、屋号とは別の「ショップ名」「ブランド名」は、(上の例のように)複数持つことができます。

個人的には
- 自分のビジネスの「本質」
- すべての事業に共通する「コンセプト」
を屋号に組み込めばいいと思っています。

「アフィリエイト」と「電話相談サービス」の2つの事業を営んでいる私は、
という屋号を付けています。
【さぬきクリエイティブオフィスの由来】
- さぬき = 佐貫(本姓)、讃岐(讃岐の国で事業をスタート)
- クリエイティブ = 私のビジネスの本質。すべての事業において、既成概念にとらわれない「クリエイティブな発想」を採り入れている。

- ファーストリテイリング(ユニクロ)
- 良品計画(無印良品)
- アサヒ飲料
- エイチ・アイ・エス
- 楽天
など、発展している企業には必ず、ブレないコンセプトがあります。
複数の事業に対応できる屋号を作る場合は、自分のビジネスの「コンセプト」「あるべき姿」を洗い出し、それを屋号に組み込むといいでしょう。
【ケース 3】インパクトを与えたい
- とにかくインパクトを与えたい!
- 個性的な屋号で、モチベーションを上げたい!
という人は、面白おかしな屋号を作りましょう。
【実在する、面白おかしな屋号(商号)】

【面白おかしな屋号の例(Sバード試作)】
- 和菓子工房ジューシーヘルシーオイシー饅頭
- 特許事務所ヒラメキと宇宙は無限大
- 絶対勝利戦隊カツンジャー弁護士事務所
- 街の便利屋俺たちに不可能はない
- 葬祭事務所この世とあの世

面白おかしなアイデアがすぐに思い浮かぶといいですが、「簡単には思い浮かばないよ!」という人もいるかと思います。
そんな人は、オリジナルの「造語」で屋号を作ってみてはいかがでしょうか。
造語の作り方については、AIネーミングシステムさんの記事「ネーミング造語のテクニック」が参考になります。
3.屋号は変更できる
です。
また、開業当初に屋号を付けていなかった場合でも、後から屋号を付けることができます。
変更方法は簡単! 毎年提出する「確定申告書」の屋号欄に、新たな屋号を記入するだけです。

屋号は好きなタイミングで変更でき、変更回数を制限する法律もありません。しかし、屋号がコロコロ変わると、(顧客や金融機関から怪しまれ)信用を失う可能性があります。屋号を変更する際は、慎重に決めましょう。
4.屋号を決める際の注意点
【注意点 1】「○○会社」「○○法人」はNG

というのは、ダメです。
- ○○会社
- ○○法人
- ○○コーポレーション
のような、会社(法人)を連想させる屋号を付けることは、法律で禁止されています。
【注意点 2】他の屋号と被る恐れがある
個人事業主は、国内で200万人以上いるといわれています(2019年現在)。そのため、他の屋号と被る恐れがあります。
他の屋号と被っていても、争いに発展する可能性は低いです。しかし、商標登録されている屋号と被れば、「真似された」と訴えられるリスクがあります。
屋号が商標登録されているかどうかは、特許情報プラットフォーム 簡易検索で検索できます。
他の屋号と被らないよう、オリジナルな屋号を付けましょう。
【注意点 3】屋号がパクられるリスクがある
【注意点 2】と逆のパターン。
屋号は自由に決められる半面、他人にパクられるリスクがあります。
屋号の使用権は、法律で保護されていません。そのため、苦労して考案したオリジナルの屋号が他人に真似される恐れがあります。
大切な屋号を守るための方法には
- 商号登記(=屋号を「商号」として登録)
- 商標登録(=屋号を「商標」として登録)
の2つがあります。
商号登記 | 商標登録 | |
目的 | 屋号を正式名称として公的に登録する。 | 同じ屋号を他人に使わせない。(ネーミングの保護) |
法的効力 | 同一所在地で、同一の「商号」の使用を禁止。(同一所在地でなければ、同一の「商号」の使用が可能) | 日本全国どこでも、同一の「商標」の使用を禁止。 |
管轄 | 法務局 | 特許庁 |
どちらも煩雑な手続や費用を要するため、実際に「商号登記」「商標登録」を行っている個人事業主は少ないでしょう。
しかし、
- 屋号を正式に登録したい。(社会的信用を高めたい)
- どうしても屋号を真似されたくない。
という人には、「商号登記」「商標登録」を行う価値があります。
5.さいごに
「産みの苦しみ」という諺があるように、屋号を決めるのは、エネルギーを要する作業です。
私も頭をひねりながら屋号を決めた記憶があります。しかし、その屋号にとても愛着があります。
屋号は、あなたの分身です。オリジナルの屋号を生み出し、あなたのビジネスに「魂」を吹き込みましょう!
引用・参考文献
- みなこのブログ「【屋号一覧】個人事業主が屋号を決めるとき 参考になる屋号例一覧」、(閲覧日:2019年6月15日)
- かっこブー「ふざけた面白い会社名をまとめ」、(閲覧日:2019年6月15日)
- NAVERまとめ「会社名が変な会社まとめ」、(閲覧日:2019年6月15日)